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2010年は1番乗りマーケティングの時期

 景気が良くないので、「広告、マーケティングバジェットを凍結」という話をちらほら聞きますが、本当はこのような景気低迷の時こそ、マーケティングがより大切になると思います。
 よく言われる例ですが、アフリカで靴を履いていない部族がいたら、チャンスと捉え、その人たちに靴を大々的にマーケティングしようとするか? それとも、今まで何百年も間靴なしで生活していたということは、ニーズがないからマーケティングをしてもしょうがないとあきらめるか?
 どちらにもオンリーワンの答えはありません。 そして、これはマーケティング次第で、成功にも失敗にも結び付くと思います。
 Bank of America は米系銀行ながら、中国系での知名度は抜群です。 Bank of America のアジア系市場戦略は、私が以前勤めていた広告代理店が初めて手がけました。 その時の決断として、中国、韓国、ベトナム系に向けてマーケティングすることにし、日系にはしないことになりました。 
 なぜだと思いますか? この決断がなされた1994年当時、多くの日本の銀行がアメリカに進出していました。「日本人は日本の銀行を使うので、Bank of America が広告しても広告代がもったいない」という理由でした。
 10年後、韓国の大手新聞『コリアン・デイリー』の2006年の調査では、驚くことに韓国系のHanmi BankよりもBank of Americaの方が、在米韓国人のマーケットシェアが大きいのです。 
 もし、あの時 Bank of America が中国、韓国系と同様に日系にもマーケティングしていたら、今頃 Bank of America のマーケットシェアは日系の中で1番だったかもしれません。

 ブランド・ロイヤルカスタマーへの近道!?

 日本からアメリカに進出している多くの企業は、毎日、「誰をターゲットにするか」というジレンマと戦っています。
 例えば、お米。 食べ慣れているのは、もちろんアジア系の人ですよね。 それでは、アジア人を主なターゲットとして売っていくのか。 または、食生活のまったく違う、非アジア系に売っていくのか。 アジア系に売っていくほうが、「もちろん簡単」と思うかもしれません。 でも、中国の方は、小さい頃から慣れ親しんだ中国の米があります。 それに慣れ親しんでいる中国の人にとっては、日本の米は粘り気が強過ぎるとう印象があります。
 米を食べたことのない非アジア系の人に、初めて米を試してもらうのは至難の業です。 でも、最初に日本の米の味から入り、慣れて気に入ってもらえれば、ロイヤルカスタマーになってもらえます。
 先日、中国での化粧品戦略のドキュメンタリーを観ました。中国人の女性は色を使ったメークより、素肌感を大事にするということで、フランスや日本のメーカーは基礎化粧品に特化して中国市場に参入しています。 しかし、韓国のメーカーは、アイシャドーなどの「色」を売るマーケティングで中国市場に進出したとのことです。 外れてしまえば大損害かもしれませんが、当たればまさに「1番乗りマーケティング」ですよね。
 最初にマーケットするのは、とても大変なことですが、その分ペイオフも大きいのです。 どちらが正しく、どちらが誤りというのではなく、どちらも攻め方により大きく花開くと思います。
 
 さて、長い間ご愛読いただいた当コラムですが、今回で最終回となりました。 今までありがとうございました。
 一夜にして大ホームランを打つのは、宝くじに当たるようなものです。 それよりも、地道なマーケティングでこの景気を乗り切り、これからも”ニッポン ”の良い商品とサービスをこのアメリカでプロモートしていきたいと思います。
 またどこかでお会いできれば幸いです。

2010年は「お洒落」「お得」でデフレをうまく活用!!

 年始年末は、今年も日本に里帰りをしました。名古屋駅前に新しくできたMIDLAND SQUAREは、トヨタのオフィスが上層階を占め、2、3階はLOUIS VUTTONなどのブランド品店が並びます。地下の食品・雑貨フロアでは、1本800円の「堂島ロール」のお店に長蛇の列・・・。日本の様子は一見、例年とまったく同じように見えたのですが、よくよく見ると、前回私がお話したデフレ傾向がかなり進行していて、本当に驚かされました。
 MIDLAND SQUAREの4階にあるお洒落なレストラン。高級そうに見えて、実はランチは1千円台です。向かいにある高島屋のレストラン街の2千円台のランチに比べると、とても安価です。イタリアンのランチコースは、シェフの5点盛りアペタイザー、メインのパスタ、フォカッチャ、デザートまで付いて1,500円。ちょっと前の日本なら、これは最低2,800円はするメニューですよね。お店はとても繁盛していました。私たちは12時ちょと前に行ったのですが、席に着くまで30分以上待ちました。
 別の日に、高島屋の2千円台のランチのレストランに行くと、もちろん年末なので空いてはいませんでしたが、店外まで行列ができるほどではありませんでした。
 
 果たしてデフレだと誰も儲からない?

 デフレが悪いと言ってしまえばそれまでですが、その1,500円ランチのお洒落なレストランは、ランチ時だけでも恐らく3回転はしています。十分儲かっていると思います。
 このレストランが賢いのは、ランチのメニューはパスタ以外はすべてセットにしていること。パスタも「蟹のクリーム」などのお洒落なメニューも揃えつつ、実際は4種類からしか選べない設定になっています。
 それに比べて、2千円台のレストランは、とにかくメニューが豊富。仕込みや調理の手間、さらに食材の仕入れなども考えたら、1千円台のレストランの勝ちですよね。
 また、ユニクロに行ったのですが、とにかく安過ぎというくらい安いですよね。でも、安いためつい要らない物でも買ってしまう。
まるで100均ショップのような現象です。上の息子が欲しいものがあると言うので、日本滞在中に4回ほど行ったのですが、いつ行っても人で溢れ返っています。それも子供からおばあちゃん、ジャニーズ系の少年までが、同じ店で買い物をしているのです。今までは考えられなかったことですよね。
 安いので「ついで買い」が重なり、ふと気が付くと行く度に1万円近くが消えてしまいます。今、流行のフラネルのシャツが900円、春の新色ジャケットが1,900円です。フラネルなどは色違いでつい数枚買ってしまいます。これが、ユニクロ1人勝ちの秘密ですね。
 今年は「景気が2番底に行く」、また、「デフレなので儲からない」と心配される声も多いと思います。でも消費者は、その中でもやはり息抜きを求めます。そこにちょっと華やかなお洒落を感じながらも、お得感が得られれば、この1千円台のイタリアンやユニクロのように、デフレを上手く活用した戦略が立てられるのです。
 ここアメリカで言えば、マンハッタンビーチのKASAI HAIR。ビバリーヒルズの技術とサービスを、お得な”トーランス”料金で提供しています。席に座った瞬間に「シャンパンかワインはいかがですか?」と言われたらどうでしょう?まるでセレブにでもなった気分。お洒落でお得です!
 このデフレ景気の中では、「安くて悪い物」「高くて良い物」は当然のことなので、かなり厳しい状況下にあると思います。
 今年はチープではなく、「お洒落」でありながら安物ではなく、「お得」がキーワードになるのだと思います。

 

2010年! 景気回復後の差を生む秘訣

 この12月の失業率は、何と12.7%になるとの予測をUCLAが出したり、「景気停滞」「デフレ」「円高」など、マイナス材料ばかりがこの暮れもメディアを騒がしています。そのようななかでも、例えばユニクロは最高益を出していますし、ここLAでも予約の取れないレストランがたくさんあります。景気とは関係なく、やはり繁盛している店・ビジネスには、流行る理由があるのだと思います。
 まず、業績が好調のビジネスでは、現状に満足せずさらに良いものを生み出し、常にブランド力をより高めようとしています。それが商品なのか値段なのかは、物により異なりますが。
 日本では今、「280円ランチ」が好評だそうです。お寿司などのコンビニのテイクアウトから、牛丼などのファーストフードレストランまでがデフレ商戦に参戦中だとか。面白いのは、280円の寿司ランチは、ビジネスマンにではなく、何と主婦に受けているらしいのです。
 主婦のランチと言えば、昨日の夕飯の残りや家でのチャーハンなど簡単にできる一皿料理が定番ですよね。それが280円という値段なら食材より安いということで、あまり「罪悪感」なしに買って食べることができるわけです。これは、言ってみれば新しいマーケットの開拓です。今までお昼を「買う」という概念のなかった人にその習慣を作り出せば、景気が良くなった時にはより値段の高い物やデザートを買っていただけます。こちらで2ドル80セントのランチが食べられるお店があったら、皆さんどうでしょうか?
 ここで注意しなければならないのが、今までの既存のお客様に対し、同じ商品を廉価で出すということです。これをするとデフレ・スパイラルにはまり、景気回復後も、景気上昇の波に乗れません。
 別の例としては、1度行ったお店で、次に来店した際にまるで昔からのお客様のように温かい笑顔で出迎えられたらどうでしょう。笑顔は0円です。でも、笑顔のあるお店とないお店では雲泥の差ですよね。皆さんの近所の流行っているお店を1度見てください。私のよく行くICHIRIKIやさぬきの里はお店に行くと本当に嬉しそうに出迎えてくれるので、また行きたくなります。こういう時代だからこそ、きめ細やかなサービスが、ここアメリカでも極上のサービスとして受け入れられるのだと思います。
 例えば、CHANELの口紅はアメリカのどこで買っても同じ値段ですが、同じ物を買うなら、私は必ずNordstromで買います。Nordstromのサービスは本当にきめ細やかで、その日1日とても気持ちが良くなります。商品に対する付加価値ですね。また、ユニクロの場合、商品は安くても、店内や宣伝は安物店のイメージは一切無く、どちらかと言うとハイエンド。そこがタダの安売り店とユニクロの違いだと思います。そう考えれば、ユニクロは安さだけで売れているのではなく、ブランド力も大きな理由だと思います。いくら安くてもスーパーに売っている洋服は、今の若い子たちは見向きもしません。
 先日、都ハイブリットホテルに泊まりました。車寄せに着いた時から、5ッ星のホテルのようなスタッフのサービスに感動しました。ホテルというのは、ただ単に泊まれればどこでも良いと言うわけではないのを、本当に実感できました。
 「サービスはコストだから、かけるな」という所は、来年の今頃にはどうなっていると思いますか?
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 今年は虎年です。何か力強い年になる気がしませんか?
 今年もポジティブで即役に立つ話題をお届けします。
 本年もよろしくお願いします。
 HAPPY NEW YEAR!

”自分だけ”マーケティングVS”皆で”マーケティング

 先日、Japanese Food Festivalがあり、そこで SUSHI BOY の横田社長と MARUKOME の白坂社長と「日本食・日本食文化を皆で盛り上げていくことが大切ですね」という話をしました。
 そこで感じたのですが、本当にここアメリカでは、この「皆で」ということがとても大切だと思います。
 例えば、コリアタウンやサンゲーブリエルの新チャイナタウンの盛況さ、すごいですよね。ガーデナの小さなモールの中にも焼肉屋、焼肉屋、そして焼肉屋という所はよくありますが、寿司屋、寿司屋、そして寿司屋というモールはありません。10年前なら、エスニック料理はその国の人だけが食べるから、隣に競合店があるのは良くないということもありました。しかし、今はどの国もターゲットをアメリカ人に広げていく中、この辺りに行けば○○が食べられるという地域やモールがあれば、他のエスニックの人に自国のビジネスをマーケティングしやすいですよね。
 以前、ニュージャージーに住んでいましたが、マンハッタンのミッドタウン32番街は、東西にびっしり焼肉屋、焼肉屋、焼肉屋でした。また、そこには韓国の色々なお店もあり、「何か韓国の物を」という時には、そこに行けばOKという感じでした。
 それに比べ日本はというと、有名なレストランはもちろん沢山あるのですが、46番街に1つ、42番街に1つとバラバラでした。
 アメリカ人をターゲットにしたいから、敢えて日本食レストラン同士が固まりたくないということなのだと思いますが、例えば46番街の日本食レストランに行ってそこが満席だったり、お休みだったら、普通のアメリカ人は「近所のレストランでいいや」となってしまいます。
 私も仕事柄、アメリカ人をコリアタウンやチャイナタウンに案内することがありますが、その後、「ジャパンタウンに行きたい」と言われてもお連れする場所がないというのが実情です。それでは、日経コミュニティー以外からお金が入ってこなくなりますよね。
 この100年に1度の大不況を今の私たちが乗り切るには「自分だけ」でなく、「皆で」というアプローチを、2010年のキーワードにするべきではないのかと思います。
 日本食レストランがこれだけ「IN」でも、日本食レストランの日本人オーナー率は10%以下と聞きます。それに対して、韓国焼肉レストランの韓国人オーナー率は、多分限りなく100%に近いですよね。そうすると、そこに入って来るお金でよりコリアン・コミュニティーも大きくなります。それによって、ここアメリカでコミュニティーの力が強くなるという、上昇のスパイラルになると思います。
 また、韓国人はリカーストアのオーナー率も高く、その人たちで構成されている「KARGO」という団体はとても影響力が強く、焼酎を「SOJU」として登録することにより、ビール、ワインの販売ライセンスだけのお店でも焼酎を売れるようにしたことでも有名です。日本の焼酎もそのカテゴリーで売るため、ラベルの裏には「SOJU」と書いてあります。これを不思議に思っていた方は、謎が解けたのではないでしょうか?今度、焼酎を飲む時、裏ラベルを見てみてください。これこそ、「”皆で”マーケティング」の成功例です。
 あっと言う間に師走で、今年も残り少なくなりました。来年は「”皆で”マーケティング」で、ぜひ日系マーケットを盛り上げましょう!
 アメリカ人に日本の食べ物や商品をもっとPRして、20年後の日系コミュニティーを今以上に良くしていきたいと思います。
 皆様、良いお年をお迎え下さいませ。

ツイッターVSポップアップ・ストア 新マーケティングツール

 最近はどこの会社もウェブサイトを持っているのは当たり前ですよね。さらに、よりインタラクティブにと、ブログ、フェイスブック。そして今1番のBuzz Word、「ツイッター(Twitter)」があります。「乗り遅れないように、ツイッターをわが社のウェブでも」という風潮がありますよね。
 ツイッターとは、140文字までの「つぶやき」なので、誰でも簡単にインタラクティブなマーケティングができると思われるかもしれません。でも、それを会社のウェブに入れるために費用や時間がかかり過ぎるのなら、この時期にあえてお勧めしません。なぜなら、直近のツイッターのランキングは、10位までがほとんど芸能人。それもほとんどが敢えて言えば、一流半の芸能人。1位はなんとアシュトン・カッチャー(デミ・ムーアのひと回り以上年下の新しい旦那)、3位はリアリティーショーのスター、キム・カーダシアン(OJシンプソンを無実にした弁護士の娘)。アシュトンには380万人、キムには250万人のツイッター追っかけがいて、彼女の「つぶやき」はungaroなどブランド品に関する話が満載です。
 彼女だけでなく、本心なのか宣伝なのかわからない「つぶやき」が最近多くなり、それに苦慮したETC(連邦取引委員会)が、この12月1日より、報酬を貰ってその商品の宣伝をする場合には、その旨を明記しないと、なんと最高1万1千ドルの罰金を課すと発表しました。
 このような情報発信サイトのバリューは既にかげりを見せており、会社のブランドを考えると「?」です。いくらゴシップ雑誌「National Enquirer」が全米での発行部数が一番でも、ブランドイメージが悪いので、プレミアムブランドは広告を出さない、というのと同じだと思います。また、人気サイトが芸能人ということを考えると、動画ツイッターの時代がすぐ来るのは、目に見えていますね。
 <この景気だからできる新マーケット開拓>
 その逆のベタなインタラクティブのメディアは何かと言うと、以前にも触れたクーポンです。中流以上の家庭でのクーポン使用率の伸びは特記されるものです。しかし、クーポンの犯しやすい間違いに気を付けてください。まず、クーポンは「人をそのお店に呼び込むため」のプロモーション・ツールです。
 以前、あるレストランで「Eメールでお送りしたクーポンはお持ちですか?」と聞かれ、「ウェブで見ました」と答えると、「ご持参くだされば、次回割引になります」と言われ、その時は割引にはなりませんでした。家に帰って確認したら、クーポンはたった2ドル!! 常連だから「クーポン分引いておきます」と言って、VIP感を演出するどころか、ウェブまで探して見ても2ドル引き。
 これでは、プリントしたくもなければ、その店にも行きたくなくなりますね。
 さて、年末にかけてもう1つの大きなBuzz Wordは、「ポップアップ・ストア」です。 この景気のあおりを受け、モールや至る所で空スペースが見られます。今までの好景気では、不動産オーナーに主導権があり、人気スペースは10年、20年リースを求めてくるところもありました。ところが、今は数十日でさえも借りられ、その上驚くほど安価です。
 ハロウィーンやクリスマスなどの季節店のみならず、今まで店舗がなかった地域で、マーケット・リサーチとして、あなたの商品を売ることが可能です。 例えば、超高級品店が並ぶ通りに、お手軽価格の店を出してみるとか。 それにより、通常なら安売りの店には入らないような層の顧客がふらりと入店し、商品の良さに気づくことも、この景気ならありえることかもしれません。
 ”近況報告”
 11月7日の「留学生のためのキャリアセミナー」にスピーカーとして参加します。みなさんにお会いできるのを、楽しみにしています。
 

年末商戦 アメリカのアッパーミドルクラスに異変が!

 アっという間に夏も終わり、すっかり秋ですね。今年も残り1四半期のみとなりました。アメリカの新学期は9月からなので、通常バック・トゥー・スクールのセールが8月末から華やかに催されますが、今年はちょっと寂しく始まり、寂しく終わってしまったような印象です。また、ハロウィーン商戦も今年は遅いスタートですね。
 さてこのホリデーシーズンの乗り切り方を、そろそろ皆さん考えられている時期ではないでしょうか。 
 今、アメリカ人の購買行動に変化が見られています。 それは日曜日の新聞に山のように挟まっているクーポンの使用率が上昇していることです。通常クーポンの使用率は4~6%で、実際はほとんど使われていません。そのクーポンの使用率が増えており、ニールセン調査によると年収7万ドル以上の中流家庭にその傾向が顕著だということです。
 これは中流家庭の「良い物をお値打ちで」というお得感と、ストアーブランドに対抗するナショナルブランドの値引き戦略が、うまくシンクロした例と言えます。
 クーポン利用により値引きをするということは、商品そのものを「安売り」する訳ではありません。店頭に安い値段が出ないので、ブランド力を落とすことなく、「ストアーブランド」に価格で対抗できるのです。また消費者もナショナルブランドを買っているというプライドと、この時期に小さな贅沢感を持つことができるのです。皆さんもKelloggとストアブランドのシリアルが同じ値段なら、どちらを買いますか?
 レイバーデー・ウィークエンドに日本からお客様が来たので、ラスベガスのストリップ沿いにあるマンダレイベイ・ホテルをウェブサイトでチェックしました。宿泊量は金曜日が180ドル、土曜日なんど340ドル!! 結構高い! 不景気、不景気と言いながら実は皆さん景気がいいのかしらと思い、カジノメンバー専用番号に「何か特典でもないかしら」と電話したところ、何と金曜日はCOMPでタダ、土曜日は240ドルのオファーです。これならストリップから離れたホテルより安いですよね。最初から1泊120ドルだと、「あー、部屋が余っているのね」ですが、これならとてもお得な気がしました。

 アップグレードでお得感
 また、「BULE MAN」 のショーを観ようとVegas.comをチェックしたら、当日スペシャルで「C席をアップグレードでA席に」というオファーがありました。これはA席をディスカウントするという安売りでイメージダウンにつながる方法ではなく、アップグレードすることで、実ははディスカウントでありながら、「お得感」と「プレミアム感」をもたらす賢い戦略だと思います。
 また、高級家具屋のEthan Allenは、“more affordable than you think ”という新タグラインをCMで流していますが、これも値段を下げずにお得感を演出しています。
 これらの例から、この年末のビジネス戦略は「安売り」「値下げ」を全面に出すのはお勧めしません。いちど値下げをすると、安売りのイメージがついてしまい、たとえ景気が上向きになってもイメージや値段の回復は厳しいものになるからです。
「アップグレード」、「クーポン」などでお得感を感じると、逆にそのブランドに対するイメージは、「私のことをよくわかってくれている」とイメージアップします。
 この時期にお客様に「お得感」を感じてもらい、ブランドロイヤリティーを確立していくことが、この100年に1度の不景気を生き残るためのお勧めの作戦です。
 この不景気が終わった時にそのブランド力が「安物」との差別化になるのだと思います。

日本ではアメリカのブランド力はまだまだ健在!

 今回は日本からのレポートです。
 猛暑の名古屋へのお盆の里帰りは、何と15年ぶり。日本も米国同様不景気、不景気と言われながらも、お盆はどこもかしこも人でいっぱい。デパ地下も相変わらず何を買うにも行列、行列。デパ上のレストランも長蛇の列。もちろん、日本ならではの物が人気なのはもちろんですが、その中でもアメリカ製商品やサービスが、驚くくらいにまだまだ日本では人気がありました。
 名古屋の高島屋では、Levi‘sの501が何と驚きの1万3900円!高~いです。こちらでは、Macy’sのセール時の底値(もちろんクーポンも使用)なら35ドル。4倍の値段です。
 そして、「コールド・ストーンアイスクリーム」。アメリカ以上にどのモールにも出店していて、その上、「マーべラス」という酷似店にも行列ができており、日本のお家芸である、「オリジナル以上の物を作る」という戦略で、グリーンティーなど日本風味のフレーバーもあって大人気でした。デパ地下では、アメリカで「○△□賞を受賞」したというブラウニーにも長い列が。
 さらに、時差ぼけのため早朝からテレビを観ていると、驚くほどたくさんの通販テレビショッピング番組が流れています。なかでも目を引いたのが、私がアメリカで観ていた通販CMとまったく同じCMが、日本語に吹き替えられただけでながされていました。
 「ベアミラクル」のファンデーションやお掃除モップなどは、私も密かに使っていた物。
 これはチャンス! 折角、アメリカに居るのだから、アメリカで日本にウケそうな物を探すのは、日本に居る人たちよりも容易だと思いませんか? 新しいマーケット拡大のチャンスは、あなたのいつも使っている物にあるのかも知れません。
 また、その逆に、日本に帰国した際に、アメリカでウケそうな物をチェックすることで、大きなビジネスチャンスにつながるかもです。

「本物」「一生懸命」が旬のキーワード
 アメリカに帰国する前日、高校野球をテレビで一日中観てしまいました。私は通常、テレビでのスポーツ観戦には、あまり興味がないのですが、高校野球は別なのです。
 日本では、最近プロ野球は、巨人戦でも地上波ではあまり観られないほど人気がありません。 しかし、私が観た高校野球の2回戦は、4試合とも甲子園が満員でした。
オリコンによると、まだ準々決勝でもないのに、視聴率は昼間にもかかわらず10%以上とナイターの巨人戦以上。
 どの球児のユニフォームも泥だらけ、本当に守るのも攻めるのも一生懸命です。
 そして、負けた選手は悔しくて泣くんですよね。 その「熱さ」が人々に感動を与えるのでしょう。自分の出身校だからでなく、人は本物の感動を求めているのだと思います。
 それと同じように、今、日本で流行っているレストランは、「製麺所系うどん屋さん」です。 それは、立ち食いそば屋さんのような安いうどん屋さんなのですが、製麺所系うどん屋さんは、そこで打ちたてのうどんを作って食べさせてくれるのです。
 500円以上のメニューはないので、オープン前から列、列、列。昼は軽く4回転で、年商はどこも2~3億円とか。 特に何も変わった物ではないけれど、手間をかけた本物を手軽な価格で提供するというところが、今ウケているんですよね。
 よく「手間はコストだからかけない方がいい」という人がいますが、私は手間はコストではないと思います。 手間をかけるからこそ、本物が生まれ、その本物に人は感動して、利益が生まれるのだと思います。

マイケル・ジャクソンに学ぶ ブラインドアイコンと「一発屋」の違いはマーケティング戦略にあり

 マイケル・ジャクソンが亡くなり、7月はその話題がTV、ラジオ、インターネットで満載でしたよね。TVやインターネットで、何度も、何度も流されたのは、マイケルのブレイクスルーともなったモータウン25周年記念の「ビリー・ジーン」でのムーンウォークと「スリラー」のビデオでした。
 偶然のように思われるかもしれませんが、この2つこそが、マイケルの緻密なマーケティング戦略の結果なのです。
 マイケルは、「天然」のように見えて、実は「天才プロデューサー」だったのです。
 当初マイケルは、モータウン25周年記念TV出演に乗り気ではありませんでした。なぜなら彼は、ソロで既に他のレコード会社と契約しており、「チャイルドスター」のレッテルから脱皮中でした。しかし、ママやモータウンの社長など、色々なところからのプレッシャーで、止むなく出演することにしたのです。
 その時のマイケルの出演条件が、ジャクソン5として歌った後、自分だけソロで他のレコード会社から出している「ビリー・ジーン」を歌うことだったんです。自社の25周年で、ライバルレーベルのヒット曲の演奏なんてありえませんよね。モータウンとしては苦渋の選択だったと思いますが、飲むしかありません。
 もし、マイケルが気乗りなくジャクソン5だけで歌っていたら、「元ジャクソン5のポップな黒人R&Bシンガー」のままだったと思います。
 そして、このブレイクスルーの直後(ここが普通の一発屋と違うところです)、「スリラー」のミュージックビデオを、何と100万ドルの身銭を切って製作したのです。それまでのミュージックビデオは、演奏をビデオで映すだけが主流のB級映画のノリでした。
 その上、当時MTVの暗黙の了解事項として、黒人ミュージシャンのミュージックビデオは流さないというのがありました。驚くべきことに、「ビリー・ジーン」が、黒人シンガーとして初のMTVミュージックビデオでした。そんな状況の中で、100万ドルかけて製作されたのが「スリラー」だったのです。
 やる時はトコトンやる、というのが、「マイケル・ジャクソン」というブランド確立のシークレット・マーケティング戦略です。嫌々25周年記念に出ていたり、どうせあまりMTVでは流されないからと、ありきたりのミュージックビデオを作っていたら、マイケルはスーパースターではなく、例えは悪いですが、MCハマーのような「一発屋」で終わっていたと思います。
 さすがマイケル!天才プロデューサーです。

 マックカフェその後 
 話は変わりますが同じブレイクスルーの例として、7月中旬にチャイニースの「Baby Cover Contest] があり、5月にお会いしたスポンサーの1社であるマクドナルドのオーナーにまたお会いしました。
 「マックカフェの売り上げはどう?」と聞いたら、5月に私が予測した通り、大繁盛とのこと。利益率も他のメニューと比べて抜群とのことで、この不景気の中、商売繁盛でニコニコでした。100万ドルの広告戦略は大成功です。
 これとは対照的に、もう8月だというのに、毎夏出ていたスターバックスのプラペチーノのビルボード広告は1件も見ません。この時期、売り上げが落ちているので、広告費用を抑える傾向があります。しかし、先日の日経新聞にも、景気後退期に広告費を捻出した会社は、売り上げを伸ばしたというレポートが載っていました。
 もちろん、ムダ金使いは死に金ですが、ブレイクスルー・マーケティングは、今の時期が大きく抜け出すチャンスです。
      

Received 30th Telly Awards!

FOR IMMEDIATE RELEASE
MIW Marketing and Consulting Wins Telly Award

TORRANCE, California (July 02, 2009) MIW Marketing and Consulting, the Southern California based multicultural marketing and advertising agency, has won a Telly Award in the 30th annual competition. The award was given for a TV commercial for Bank of the West in the bank category. This TV commercial aired in Asian markets reaching high concentrations of Japanese and Korean Americans.
Founded in 1978, the Telly Awards is the premier award honoring outstanding local, regional, and cable TV commercials and programs, the finest film and video productions, and groundbreaking web commercials, videos and films. Winners represent the best work of the most respected advertising agencies, production companies, television stations, cable operators, and corporate video departments in the world. The Telly Awards receives over 13,000 entries annually from all 50 states and countries around the world.
“We’re honored to have won this prestigious award recognizing our commercial work and we also appreciate Bank of the West for giving us an opportunity to create this TV spot,” said Masami Iwase, CEO of MIW. “We will keep working hard to support our client’s business and create advertisements that encourage people to aspire to seize the American dream.”
“This spot shows our bank’s appreciation for, and understanding of, Asian business and it does this in a way that conveys our brand of relationship banking,” said Sarah Thornton, Chief Marketing Officer at Bank of the West. “The MIW group did a fabulous job capturing Bank of the West’s brand and we are very pleased our commercial was recognized by the Telly Awards.”
About MIW Marketing and Consulting
MIW Marketing and Consulting is a South California based multicultural marketing and advertising agency. It was established in September of 2001. To find out more, please visit www.miwgroup.com.

第30回 Telly Awards 受賞!

                           

MIW Marketing and Consulting Group
Bank of the WestテレビCMで第30回Telly Awards受賞
MIW Marketing and Consulting Group(MIW)―マルチカルチュアル・マーケティングを専門とする総合広告代理店―が今年で30回目を迎えたTelly Awardsでブロンズ賞を受賞しました。受賞CMは、現在日系および韓国系TV局で流れているBank of the Westのアジアンマーケット向けに製作されたテレビCM。異国の地アメリカで一生懸命に働くビジネスピープルを応援する内容です。

Telly Awardsは全米、そして海外の優秀なテレビCM、プログラム、広告などに送られる賞で、毎年多くの有名企業や広告代理店からノミネートされたTV CM作品から選出され、多くの人に感動を与えた作品などが賞に輝く。今年で30回を迎える2009年Telly Awardsは、全米50州及び海外から13,000以上のエントリーがあった。

MIW社社長岩瀬は “米国で30年の歴史あるアワードを受賞できたことは本当に嬉しく、このようなCMを制作する機会を与えていただいたBank of the Westに感謝するとともに、これからもクライアントの皆様のビジネスにお役に立てるようなCM、またアメリカで頑張っている方、広告を見てくださっている方が何度見ても元気が出るようなCM・広告を作っていきたい。”と語った。

Bank of the WestのChief Marketing Officer(CMO)、Sarah Thorntonは“MIWの製作したテレビCMは私共、Bank of the Westのアジアン・ビジネスに対する理解、および感謝そしてお客様と親密な関係を築き続けたいと願う「リレーションシップ・バンク」としてのブランドイメージをとてもよく表現してくれた。”と語った。また、“MIWは当行のブランドイメージを今回のCMを通じて素晴らしく表現してくれており、今回のテレビCMがTelly Awardsに選ばれたことはとても嬉しい”とコメントした。


MIW Marketing and Consulting Group:
代表岩瀬昌美。カリフォルニア州トーランスに拠点を置き、全米のゼネラルマーケット、およびアジアンマーケットにおいてマルチカルチュアル・マーケティング、広告を手掛ける総合広告代理店。創立2001年9月11日。
コンタクト先:www.miwgroup.com


Telly Awards:
創立1978年。第30回WinnerにはDDB、BBDO、Young & Rubicam、M&C Saatchiなどの広告代理店、また受賞作としてとしてCoca-Cola、McDonald's、Subway、Johnson&Johnsonなどの大手企業が受賞。

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